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「1000円からお預かりいたします」に関する考察

ドラッグストアでアホな顔しながらレジ打ちしてます。明太子熊です。

 

バイト仲間が「1000円からお預かりします。」なんていう、いわゆるバイト敬語をよく使う。

僕は言語学をやってる人間なので、文法が違うとか、正しい日本語じゃないとか、そういうことを言うつもりはなくて、ただ一つ

 

「なんでそういう風に言ってしまうんだろう」

 

ってことだけが気になる。

 

 

実際自分がレジに立ってみて、お金をお預かりするときに「~から」と言ってしまう心境がわかったので、二つほど考察。

 

1. 引き算のイメージ

「~から」という言葉は、引き算をイメージする。

お預かりした1000円から、合計953円を引きまして、おつりは47円です。

といったイメージがなんとなくあるのかもしれない。

 

wikipediaの「バイト敬語」を参照すると、『森山(2001)によると「~から」は計算の起点を表す』らしいので、間違った分析じゃないのかもしれない。

(ちなみに引用の引用はクソなので真似しないように。)

 

実際、お預かりしますの用例として

「1000円からでお預かりします」

というものがある。

 

これは「1000円から(のお会計)お預かりします」という意識の省略的なものがあるような気がするし、イケてる筋だとは思う。

 

難しいことはニッポンゴの専門家に任せる。

 

 

2. 手順として、「お会計に際して、まずはお預かりから」のイメージ

1.の考察は、割と誰でもしっくりくると思うんだけど、2.については実際にレジ作業をしてみないと分からないかも。

レジってのは、なんだかんだとやることがあって、ぶっちゃけ面倒くさい。

品物の点数数えながらバーコードをピッして、もう一回品物を数えて、レジに表示された数とあってるか確認したうえで合計を伝える。

ものによっては黒い袋に入れないといけないので、なんとなく品物も何があるか見ないといけないし、中サイズの袋を使うのはいいとして、どうやって入れるかなーなんて考えたりもする。

ああ、そういえばこのおばーちゃんは飲み物を大きい袋に横に倒して入れないと怒るんだっけか、なんていうことも思い出したりする。

 

なんやかんやして、レジ袋に全部入れ終わったころに、お客さんがお金を出し終えるくらいだとベスト。でも実際はそうもいかなくて、だいたいちょっとお客さんを待たせるくらいでお会計に入る。

 

少し慌てながら口を突いて出るのが、

「では(お会計作業のはじめとして、まずは)1000円からお預かりします。」

なのだ。

 

ゆえに、隣のバイト仲間がそう言ってしまうのはとてもよくわかるし、言語畑の人間として環境と心境で助詞が揺れるってのは非常に興味深いんだけど、忙しいのでそんなこと考える余裕もなく、長蛇の列の先頭に向かって

「お決まりでしたらお伺いします」

なんて意味不明なことを叫んだりするわけだ。